いのちと働くことを学びたいなら教室から飛び出して、静かに散歩しよう。

アートオブホスティング長柄から帰ってきてぶりに「対話するリーダーシップの講座」を開催しました。大切な話で変化を起こしていくリーダーシップの型を伝える練習です。

まちづくり、ビジネス、家庭の問題の共通項とはなにか?
それは複雑で、解がないということ。そして、いのちがその中に含まれているということです。
様々な社会の問題が高度に複雑化しています。ルービックキューブのようにあっちを立てればこっちが立たない。目の前の解決策に飛びつくのは状況を悪化すらさせます。また、正しい唯一の答えがない場合、そこには「どうしたいか」「どっちにいきたいか」でしか私たちは行き先を決められません。答えがないなら意図するしかないのです。

その時、リーダー=意味のある変化を生み出す者の仕事は、「皆で意味のある話し合いをし、そこから意味ある変化をつくりだすこと」「そのための器をつくること」つまり、ホスト型リーダーが求められます。(状況がシンプルで答えがあれば、カリスマやボス型リーダー(=マネージャー)が求められます。)

そのようなホスト型リーダーシップ開発の手法として、私がアートオブホスティングについて気に入っているところのひとつはこうです。それは、「偉い先生がこう言っている…」という単なるダウンロードではなく、既に私たちの組織や地域、そして人生に既にあるものの中から新たなものを生み出す「学び方」であるということ。それは新しく、即効性のある便利グッズなのではなく、一生涯をかけて磨き成熟させていく「お稽古」=「道」であるということです。生け花教室やトレーニングジムに一度行っただけじゃ、綺麗な作品できないでしょ。いい体になれないでしょ。ぜひご一緒に実践をはじめましょう。

【実施後レポート】

この3週間で学んだ事の1つであるクリス・コリガンスタイルで、アートオブホスティングのティーチングをやってみました。私なりの解釈によるとそれは、「複雑なことをシンプルに伝えるということ、たっぷりと内省の時間があること」です。

自ずと、ハイコンテクストな散文的な言葉遣い、聞き手の知性・想像力・好奇心を十分に信じる表現や姿勢が求められます。特にメタファーは強力です。それは意味の流れを場に生み出すための「意味の音叉」になります。そして、それを「つんつん」するためのチャーミングな姿勢やジョークも、練習ですね。。(苦手だ)

私たちは「すでにあるもの」を活かして学ぶことができます。近くに電車があればそれを観察し学ぶ。草木から学ぶ。そして、自分自身から学ぶ。実際、幸いなことに電車が近くに走っていて、自然もありました。その観察のお散歩をしました。その気づきを持ち寄って、みんなで意味付けをしました。
を電車と草木の違いとはなんだろうか。その背景にある性質や仕組みはどのようなものだろうか。

電車のしくみ
草木のしくみ
命の性質を全て私たちが描写できるとは思いませんが、少なくともそれは「コントロールできない」「常に変わりゆく」「一つとして同じものがない」「互いに影響し合っている」…「時間どおりに帰ってこない」のです。笑
家族も地域も会社も、全部いのちが含まれているのですから、その性質を考慮しなくては、意味ある変化を起こすリーダーとして有効な働きかけはできないのではないでしょうか。
多くのいのちの問題を、私たちは電車のやり方で解決していないか。

散歩と観察は、「いのちと働くことを学びたいなら教室から飛び出せえ」というメッセージにもなった?
このようなやり方で教える側に必要な姿勢は「問うこと」です。相手が不足しているのであれば私は答えを伝えねばなりませんが、相手が既に足りているのであれば私の仕事は問うことです。ティーチングの感想としては、「まるでフリースタイルラップのようだな」です。おーいえー。参加者の理解の様子を見ながらフィードバック受け取り、それに必要なだけ応ずる。即興の「芸ごと」なのだと思い知る会でした。

今の私は「いつかのために学んどいたほうがいい」という人とは一緒に働けなそうです。「組織や社会がこうだったらいいなあ」と自分なりに目的を描いて、自分なりの現場を持ち、自分なりに「まじでやってみる」実践する人のために働いていこうということ。その種火のために私は貢献したいです。

今回お伝えしたリーダーシップの型は、群馬ローカルを中心にお伝えしていく予定です。ぜひ一緒にお稽古をしましょう。

まだ語られていない物語は何ですか

ご覧いただきありがとうございます。反町キヲイチロウのブログです。群馬ローカルのママチャリで行ける範囲で、参加型の場づくりを練習しています。

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